1週間ほど前になりますが、
「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」を観て来ました。
私にとってのマイケルといえば、なんといっても私が20歳の頃に大ヒットしたアルバム
「BAD」の印象がとても強く、当時はあのアルバムを何度聴いたのかわからないほどでしたし、あのころはどこに行っても「BAD」が流れていたような気さえします。
もともとは当時働いていた先で、大学生の先輩からご自身で編集された洋楽のカセットテープをいただき、洋楽を聴くようになったところにちょうどあの大ヒットがきたという感じだったと思います。
同じように
「U2」の
「ヨシュアトゥリー」なんかも聴いていたような・・。
ですがその後は、マイケルの曲は時々聴くし、知っているし、どちらかといえば好きだったけど大ファンというわけでもなく今まで来ていました。
ですから「マイケル・ジャクソン」というと、おそらく世の中の多くの人とおなじように、マスコミの流す姿・・、様々な疑惑や怪情報のイメージをそのまま受取っていたのは事実で、亡くなった時は本当に驚きましたが、自分の中でのマイケルは、ここまでずっともち続けてきた「変わった人」という印象のままでした。
そのときも報道では「目前に控えたライブへのプレッシャーから自殺したんじゃないか!?」とか、様々なセンセーショナルな情報が飛び交っていたように思いますが、それも特に何かを思うこともなくうけとっていて。
今回の映画も興味はあったのですが、実際に足を運ぶキッカケになったのは、会社の同僚のオバちゃんがマイケルファンで、メチャメチャ勧められたコトからでした。
「マイケルの曲を知らないんならともかく、少しでも好きなら絶対見る価値がある!!」と力説されたのです。
ただリハーサル映像を使った映画というのはいったいどんなものになるのか・・、ちゃんとした映画になっているのかすら半信半疑のままでしたが。
画像は、映画にあわせてリリースされたアルバム。
今回の映画はパンフレットが製作されていないため、このアルバムの豪華なブックレットはその代わりになる・・とも言われているとか。
そして実際映画を観てどうだったのか・・。
2時間があっという間に過ぎてしまった映画の中には、マイケルの、ファンにたいして・・そしてステージにたいしての果てしなく強い想いがあふれていました。
マイケルと同じ舞台に立ちたい、マイケルのために働きたいと集まってきた人たちとマイケルの間にはなんの格差もなく、ただただ良いステージを、全員で作るんだという空気でいっぱいでした。
スクリーンの中のマイケルは今まで自分がなんとなくではありますがもち続けていたイメージとはまったく違って、単純に大物アーティストのイメージとも違う、穏やかで物静かで、現実的に建設的に良いライブをつくりあげようとしている姿を見せてくれました。
リハーサル映像を編集した作品とはいえ、そのパフォーマンスは観ていて心底ワクワクしたし、自然に涙がでるほど感動しました。
でも、現実に戻ると、もうこの人はいないんだなぁ・・と気づき、なんだか切なくなってしまって。
「どうして(マイケルが)亡くなってしまってからこんな気持ちになっているんだろう・・」。
この映画を観た後、それから1週間たった今も、マイケルの真実の姿を知りたくて本を読んで、曲を聴いて・・、映画は昨日、もう一度観てきました。
そうしているうちに、マスコミがいかに情報を捻じ曲げて、面白おかしく報道してきたのかということを知っていくほどに、いままで特に疑問ももたずになんとなく世間に流れているマイケルのイメージをそのまま吸収していた自分が恥ずかしいような後悔するような感覚でいっぱいになりました。
当時買ったCD
自分のまわりでもこの映画を見て、印象を改めたという人がチラホラいて、やはり私と同じような感じ方をしている人もいて。
本当にキレイごとでもなんでもなく、マイケルの音楽はこれからもこうして広がり続けて、ずっと生き続けるんだと感じているのです。