まず・・、今回観た
「小さき勇者たち〜ガメラ〜」の前半の舞台は三重県伊勢志摩の大王埼です。
大王埼には私自身何度か足を運んでいて、のどかで静かな港町です。
私の好きな映画、小津安二郎の
「浮草」のロケ地でもあり、それが、私が大王埼を訪ねるキッカケでした。
カメラをもって町の隅々まで歩き回りました。
上の画像は私が大王埼を訪ねるときに必ず立ち寄る「鳥羽水族館」にいるジュゴンの「セレナ」と仲良しの海亀「カメ吉」のフィギュアです。
この2頭の仲良し加減は絵本にもなっています。
大王埼は「絵描きの町」と銘打っているところで、あちこちで絵描きさんに出会いますし、観光案内所にはかなり本格的な画材売場があったりします。
さて、本題は映画なのですが、最近ハマった
「ガメラ 平成3部作」。
その勢いでレンタルしてきた今回の作品。
そもそも、新しい「ガメラ」は4作あるのになんで「3部作」といわれ続けるのかが今まで疑問だったのですが、今回理解しました。
前3作とは全くの別物だったんですね・・。
子ども向けになった・・というようなことは聞いていましたが、ココまでとは・・・・・・・・。
たとえれば、
「アバター」を観にいったのに、間違えて「レイトン教授」に入ってしまった・・。
・・・・というくらいのギャップがありました。
「ドラえもん」や「ポケモン」あたりの客層、つまり小さな子供向けだったわけで。
最初から子供向け、と認識して観ればよかったんですが。
まずタイトルの「小さき勇者たち」というのは主人公含む子どもたちのことを指すのだと思いますが、その「勇者たち」がしたことといえば「ヤッターマン」の「メカの素」的な石を石リレーで運んだことと、自衛隊に「通せんぼ」をしたことだけ・・という寂しさ。
いくら子供向けといってもあまりにも・・・・・です。
それに、いちばん気になったのは・・
オトナはどこいった!?
・・・小さな子どもたちが危険を顧みずにがんばっている中、お父さんやお母さんもいたであろう、周囲の大人たちが逃げてしまうとは・・・、子どもたちが別の世界に迷い込んでしまい、子どもたちだけでがんばるしかない、というような「ファンタジー」ならともかく、現実世界が舞台のこの作品ではあまりにも違和感があります。
今の世の中クールになっているとはいえ、いくらなんでもそこまで無責任なオトナばかりではないとおもうんですが。
そして「ガメラ」がずいぶんとカワイイのは良いとしても、敵の怪獣がインパクトなさすぎ。
・・というか、ずっとウルトラマン(・・だったと思う)にでてきた
「ジラース」(ゴジラにエリマキをつけたヤツ)をリメイクしたんだとばかり思っていたんですが
「ジラース」じゃなくて「ジーダス」だったんですね・・。
その怪獣もディテールに凝っている割には全体的なラインは着ぐるみ丸出しという状態だったし。
ミニチュアのセットなんかも臨場感がなかったし。(低予算だったのかもしれませんが)
でも今の子役俳優さんたちは演技が上手いですね。
平成3部作に登場する藤谷文子さんとは・・・・・
ヒロインの女の子も清楚で可愛らしい子でしたが、有名な俳優さんっだったんでしょうか?
個人的にはイマイチな印象でしたが小さな子どもが観るには良い映画だと思います。
しかし、同じモチーフで、「大人向け・子供向け」という作りわけが出来るというのは、「ゴジラ」と比べてビミョーにマイナーな立位置にある「ガメラ」だからこその懐の深さかもしれませんね。
大王埼にはまた行きたくなりました。