
美術館のパンフとタンペレの地図
数年前、フィンランドへの一人旅をしました。
初の海外で個人旅行でした・・。
それまで海外には全く興味もなく・・もちろん行ったこともない。、ことばだってできるわけないし、それより何よりヒコーキ嫌いな私が、周りから「無謀」とまでいわれてまでその旅を敢行したのは・・
「ムーミンの産みの親、トーベ・ヤンソンの原画を見たい!!!」
・・・という欲求がピークに達してしまったからです。
それが見られる「ムーミン谷博物館」は、フィンランドのタンペレという街にあります。
そして・・そんな熱意から、しまいには、タンペレだけでなくフィンランドという国そのものに、
恋愛感情に近い好意を持つまでになってしまったのです。
そんなわけで私は、旅の拠点を首都・ヘルシンキのホテルにして、一週間ほど滞在、ヘルシンキの街を歩き、写真を撮ったりしながらのんびりすごし、そのうちの一日をタンペレ行きに当てました。
そしてタンペレ行きの朝、天気は小雨模様。
切符は前日にお会いしたブログ友達で、フィンランド在住のRikaさんが私のかわりに購入してくれたのですが、言葉がだめだと切符を買うのが一番大変だといいますから・・助かりました。
駅では、イマイチ不安で、ちかくにいたイケメンのお兄さんに
「このキップはこの電車で良い?」
・・と確認して電車にのります。
ヘルシンキを朝7時6分に出発してタンペレ着は8時52分の電車。
ヘルシンキからタンペレに向かう間、窓の外にはだだっ広い畑とか・・スケールの大きな美しい景色が続いて、途中で降りて写真を撮りに行きたくたくなるような風景がいっぱいありました。
(とにかく家とかも敷地から何からいちいち大きい)。
しかしその間も雨は本降りになったりやんだりしていて、タンペレについたときも小雨が続いています。
晴れていたほうが良いのは事実ですが、雨の街というのも風情があって好きです。

タンペレ駅をでた私は、目的のムーミン谷博物館の開館が10時からなので、街をブラブラ散策します。
工業都市といわれるタンペレは、ヘルシンキとくらべると人も少ないし天気のせいもあってかなんだか寂しげに感じますが、この日は日曜でしたし、まだ朝だからということもあったでしょう。
街を歩いていくと、運河や大きなエントツがあったりして、「工業の街」の雰囲気を実感します。
また、あちこちに教会があったりして美しい街です。


しかし・・・ここで気づいたのですが、外国の人ってあんまり傘、ささないんでしょうか・・?
もちろん傘をさしている人はいるんですが、ぬれながら平気で歩いている人のほうが多いんです。
それは後日、ヘルシンキでも感じました。
そんなこんなでに時間をつぶしているうちに美術館の開館時間、10時になったのでムーミン谷に向かいます。ムーミン谷が入っている図書館はすぐに見つかったのですが・・・・・・・
・・・入り口が開いてない!!

「ムーミン谷」が入っている図書館
え!?まさか休み!?
定休日ではないのは、調べてありましたから・・・ワケがわからず混乱してしまいます。
おいおい・・マジかよ・・とだれにでもなくツッコミをいれてしまう私。
扉の前にに佇んでいても仕方が無いので建物の通路の屋根の下で雨宿りしながらボーっと目の前のおおきな教会を眺めていたのですが、ガッカリしてしまって・・。
私がそうしている間にも何人かの外国人観光客らしい人たちが同じようにやってきては、開かないドアをみて去っていきます。
しかしまぁ、ずっとこうしているワケにも行かないし、帰りの電車の時間は決まっているため、どちらにしても夕方まではタンペレにいるしかありませんからとりあえず街をうろうろしてみようと、扉の前の階段をおりて、歩道にでると1台の観光バスが路上にとまっています。
その近くになにやら目立たない通路があって、そこから白人の若い女の子が2人、出てくるのが見えました。
あれ・・・?
ドキっとしました。
ひょっとして・・・と期待感から自然と速足になりその奥をのぞくと・・・・そこがムーミン谷の入り口だったんです。
・・・・・よかった~!!・・・・マジうれしい・・・・。
一気に晴れた心の中では安堵感とともにワクワク感が爆発しそうなくらいです。

「ムーミン谷」向かいの教会
「その2」へ続きます。